- 畳の構造

①畳床
畳の土台となる部分です。
昔はワラを使う物が一般的でしたが、近年に使われるのは、
ワラを一切使用しない建材の畳床。
モチロン、全て稲藁で仕上げた 【稲藁畳床】 や
稲藁の間に断熱材を挟んだ 【稲ワラサンド畳床】 もご用意できます。
その他にも
茶葉を練り込んだ畳床や 柔らかいケナフ畳床や ヒノキチップで造られた檜床など、
様々な材質の畳床があります

②畳表
畳の表面の部分、大きく分けて、天然イ草 と 建材素材 に別れ
天然素材は、中国産 日本国産 に別れ、それぞれ何等級にも品質が区分され、
建材素材には大きく分けて ダイケン表やセキスイ表などがあり、
様々なカラーや 特殊な織りの素材があります。

畳の等級については、価格表のページ を参考にして下さいね。
③畳縁
当店の畳替えで無料で選べる畳縁は、24種類。 一般的に無料の畳縁は格安品が多いのでは?と思われがちですが、当店の畳縁は高級品から中級品がメイン。マンネリ化しないよう定期的に入れ替えております。
無料の畳縁の他にも、100種以上の見本を持ってお伺いいたします。
- 床の間の畳
- 昔で言う上段の間(身分の高い人が座る所)の名残とも言われる床の間。
和室では、とても重要な所なのに、建築屋さんも畳屋さんも なぜか手を抜いている?現場が多いのが現実です。
1.jpg)
こちら、あまり良くない造りの床の間の畳です
1.jpg)
畳は薄いゴザで造られ、それを金物(ホッチキス)で止めております。
経年でホッチキスの針はサビて、とても見苦しいです。
今まで多くの床の間の施工をしてきましたが、
この様な施工をしている現場が本当に多いです。
畳縁には、高級な高麗縁が付いているのですが、
丸い紋が欠けて残念な仕上がりとなっていました。
1.jpg)
こちらは、当店が仕上げた床の間の畳です。
1.jpg)
細部まで手仕事で丁寧に仕上げているので、金物で止める必要がなく、年数が経ってもサビが目立つことはありません。
高麗縁の丸い紋も出来る限り綺麗に出るよう心掛け仕上げております。
一般的に床の間の畳は、とても薄く(10ミリ程度)
普通の畳のように機械で造ることが難しく手作業で造る必要があります。
価格は、大きさや使用する材料で大きく変わってきます。
「薄い畳なので、その分安いでしょ?」
と思われがちですが、
写真のように高麗縁や赤リュウビン表などで仕上げると
普通の畳よりも高い価格になることもあります。
気になる方は、お気軽にお問い合わせくださいね。
- 畳の掃除
- なぜ畳を掃除しなければならないのか?
それを説明するには、畳表が仕上がる工程を知っていただく必要があります。

田んぼで刈り取られたイ草。
植物なので、そのまま放置すると枯れて変色してしまいます。
なので、すぐに処置をする必要があります。

まずは、イ草を水洗いをして、汚れを落として冷やします。

その後、魔法の泥で表面をコーティングします。

泥を溶かした水槽の中に・・・

イ草を穂先まで ドボン します。
この泥染めにより、イ草の鮮やかな色を保ち、独特の爽やかな香りが生まれます。

表面を泥でコーティングしたイ草を乾燥機に入れてジックリ乾燥。
(畳表の9割9分は、この泥染めの工程を行ないます)
その後に色々な工程を踏まえて畳表に仕上がるのですが、
表面に泥が付いたイ草を編み込んで畳表が仕上がるので、
その表面には、どうしても泥が付いているわけです。
それ故に 畳を使用するには、
このイ草の表面に付いている泥を除去する必要がある訳です。
で、
ここからが当店独自のサービス。

まずは、掃除機のブラッシングで2回、畳表の表面に付いている泥を吸い取ります。

次に拭き掃除を4回。
コチラは、製作中に超堅しぼりで2回と、 完成後に乾拭きで2回します。
実は、この拭き掃除をすることが畳表を見る力を養う事に繋がるのです。
拭き掃除をすることで、必然的に畳の端から端までジックリ観察する事になります。
農家さんによる畳表の仕上げの丁寧さや、イ草の粒ぞろい、草質など、
拭くほどに畳表の目利き力が上がるわけです。

畳を拭いた後のタオル。
この染土ですが、農家さんによって種類や濃度が違っております。
ちなみに、
ここまで丁寧に掃除をする畳屋は、奈良県内でもナカナカいないと思います。

丁寧に掃除をしているので、
当店の施工事例やブログの 畳画像は綺麗な仕上がりになっている訳です。
- 無染土畳表
先に紹介した泥染めをした畳表ではなく
泥染めをしていない特殊な畳表です。
イ草独特の 香り とは全く違う 懐かしい草の香り? がします。
一般的な有染土畳表とは違い、イ草の表面に 染土 が付いていないので、
畳の表面の泥掃除をする必要がありません。
イ草が持つ油分が、独特な肌触り(スベスベしてます)を生み出しております。

こちらが、無染土畳表です。
国内でも、数件の農家さんしか造っていない超希少な畳表です。

これだけ見ると、何が違うか分かりませんが・・・

泥染めしている畳表と比べると、違いが良く分かります。
泥染めしている畳表は、表面に泥が付いているので、全体に白っぽく、
無染土畳表は、イ草本来の色合いです。

泥が付いていない畳は、最初の泥掃除の必要も無く、艶々ピカピカ。
香りも まろやか なので、イ草の香りが苦手な方にもお勧めです。
無染土畳表は在庫の都合上、
納期までに少し時間が掛かる場合がございますので、ご了承下さい。